大人も読みたい絵本
今回は童心に帰ったり、ほろ苦さを感じたり、大人だからこそ楽しめる絵本を集めてみました。
- セミ
- ショーン・タン/著 岸本佐知子/訳
河出書房新社
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ちょっと不気味で愛嬌のあるセミが目を引きます。ニンゲンの会社で17年働いているセミのお話です。セミへのニンゲンの仕打ちがひどいのですが、セミは淡々としています。それはセミからすれば、ニンゲンの方がとても滑稽に見えるのかもしれません。
時折聞こえる「トゥクトゥクトゥク」はニンゲン社会を皮肉するセミの笑い声かもしれませんね。
- アインシュタイン
時をかけるネズミの大冒険
- トーベン・クールマン/作 金原瑞人/訳
ブロンズ新社
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1日遅れたチーズフェアのために、小ネズミはある挑戦をします。相対性理論を生み出したアインシュタインとの交流。至る所に散りばめられた過去と未来の接点。
小ネズミの可愛らしい表情も相まって、くり返し読んでみたくなる本です。
- きみはしっている
五味太郎/作
岩崎書店
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コンドルくんがお肉を盗んだ犯人を捜して飛び回るお話です。犯人はなかなか見付からず、読者も巻き込んだドタバタ劇となっていきます。
五味太郎先生の独特な絵のタッチに隠されたちょっとした仕掛けに、大人も子どもも何度も読み返してしまうでしょう。