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たいせつなもの5・6年版No.241

更新日:2016年12月5日

アンティーク・シオンの小さなきせき

茂市 久美子/作 黒井 健/絵

学研プラス

『アンティーク・シオン』は、高原の静かな森の中にあるこっとう品店です。店番をするようにいすの上に座っているのは、黒いネコ。お店には、大きな古時計、銀の針、女神の像…店の主シオンさんが遠い外国を旅して連れてきたという品物がならんでいます。そのこっとう品に呼ばれるようにやって来るお客さんは、心の中でひそかに求めているものを、この店で思いがけなく見つけます。

アンティーク・シオンで起こる、六つの小さなきせきのお話です。

 
 

カイト―パレスチナの風に希望をのせて―

マイケル・モーパーゴ/作 ローラ・カーリン/絵 杉田 七重/訳

あかね書房

映像記者のマックスは、ドキュメンタリー映画をさつえいするために、パレスチナにやって来た。パレスチナに暮らしているサイードは、羊の番をしながらひたすらカイトを作っては、壁で区切られたイスラエルに向かって飛ばしていた。

サイードがマックスのカメラに興味を持ったことから、サイードやその家族と交流が始まる。

ある事件から話すことができなくなっていたサイードは、なぜカイトを飛ばし続けるのか。

 

どうしてアフリカ?どうして図書館?

さくま ゆみこ/著 沢田 としき/絵

あかね書房

若いころイギリスに住んだ著者が、アフリカ系移民達と親交を深めていく内に、とうとうアフリカ大陸にわたった。最初に訪れたナイジェリアでは、貧しくも強く生きる人達の姿や、内戦が起こりやすい理由を知る。

やがてケニアのエンザロ村にかまどを作る救えん活動をしている女性と出会い、そのことを一冊の本にした著者は、現地の子ども達にも読んで欲しいという想いから、エンザロ村に図書館を作る事に。

 

波のそこにも

末吉 暁子/作 佐竹 美保/絵

偕成社

水底の国に住むタマオと水族のギョイはある朝、天海から少年が落ちてくるのを見つけた。その少年は地上の国のみかどで、いっしょに落ちてきたはずの大切な宝剣がないと言い出した。みかどの印である宝剣をなくし泣きくずれる少年だったが、いろこの宮のひめであるウシオが、長い棒をくわえたイルカを見たと言う。それこそ宝剣にちがいないと、少年とウシオ、さらにタマオとギョイもいっしょにイルカを探しに行くことになり…。

 

風船教室

吉野 万理子/作

金の星社

六年生の時生は、理由も聞かされずにとつぜん祖父の家に引っこす事になった。その家は、四才の時に亡くなった母が育った家だ。

転校した小学校は、全校で児童が十七名しかおらず、名札の代わりに一人ずつ風船を持たせるという、変わった学校だった。この風船は六年間しぼまない不思議な風船で、その上時生がケガをしたら、心配して家までやって来た!?

時生は風船の秘密を探ろうとするが…。

 

ラスコーの洞窟―ぼくらの秘密の宝もの―

エミリー・アーノルド・マッカリー/文・絵 青山 南/訳

小峰書店

十四才のジャックは友だちニ人と、年上のマルセルが見つけた洞窟へ宝探しに行きました。トンネルのような一本道の洞窟を下へ降りて行くと、かべに赤い牛の絵が描かれているのを発見しました。それは、ジャックがラバル先生に連れて行ってもらった洞窟で見た、大昔の動物のへきがといっしょでした。

1940年、フランスのモンティニャックという町で、本当にあった出来事です。

 

竜の座卓

朝比奈 蓉子/作 金沢 まりこ/絵

偕成社

ぼくの家の台所には、じいちゃんとてつ兄とぼくが作った座卓が置かれている。真夏にあせを流しながら、何度もやり直して一生けん命作った大切な座卓だ。

ところがじいちゃんの死後、じいちゃんと仲の悪かった父さんは、形見となったその座卓を捨ててしまった。座卓の代わりにやって来た真新しいテーブルといすに座ることをきょ否し続けるてつ兄。てつ兄は何とか座卓を取り戻そうと一人で探し回り、とうとうガラクタの山の中から見つけ出す。

 

赤いペン

澤井 美穂/作 中島 梨絵/絵

フレーベル館

内気な中学生の夏野は、少し前から町でうわさされるようになった赤いペンについて調べていた。その赤いペンは、拾った人に何かを書かせる力を持っていて、書き終えるといつのまにか消えてしまうという。

夏野はおしゃべりな同級生・春山の助けを借りて、赤いペンにめぐり会った人達のもとを訪れ、その不思議な話を聞く。

赤いペンにかくされた秘密とは?

 

 

どろぼうのどろぼん

斉藤 倫/著 牡丹 靖佳/画

福音館書店

警察がつかまえたどろぼんは、とても不思議などろぼうです。ものの声が聞こえて、その声に従ってぬすむというのです。ぬすむのは自分が欲しいものではなく、持ち主に忘れられた気の毒なものばかり。だれもぬすまれたことに気付かないから、警察に届けられることもありません。そのどろぼんがつかまってしまったのは、あるものをぬすんだことがきっかけでした。

警察の人までとりこにしてしまう、どろぼんの不思議なお話です。